一昨年の11月11日-なぜ日付まで覚えているかと言えば、その日は奇しくも『介護の日』だったから-早朝に電話で起こされた。電話は駅前の交番からで、義母の名前を告げられ家族であることを確認した上で、その義母を保護していると言う。寝耳に水とはこのことで、義母が玄関の鍵も外の扉も開けっ放しで出かけたことなど家族の誰も気づかずにぐっすり眠っていた。それまでも出かけた帰りに転んだり道に迷ったりして、近所の方やタクシーの運転手にお世話になったことは何度かあったが、出かける目的まで忘れて路頭に迷うという徘徊は初めてのことだった。
今となっては幻の「介護について考える」ということで、今月は初めての徘徊の・きっかけ・義姉に相談できなかった理由・その後の展開…以上3点について考えたい。